絵本特集のムックや雑誌というと知っているものが大半で新鮮味がないものとばかり思っていたけれど、ひとつとてもおもしろいのを見付けて欲しい絵本がぐっと増えたのでここにメモします。
そのムックとは平凡社の「こわい絵本: おとなと子どものファンタジー 」。2015年発行です。
[こわい昔話と童話][おばけと妖怪大集合][奇妙な世界][死を思う][日常のシュール][ちょっと残酷]に分けて80冊近くの絵本が紹介されています。しかも各絵本の特徴的な見開き一頁を必ず取り上げて写真を載せてくれているので、わかりやすい。
むやみに子どもを怖がらせようというものではなく、随所に挟まれるエッセイには小泉凡(小泉八雲の孫)や柳田邦男(ノンフィクション作家・絵本翻訳家)、歌人の穂村弘などが異界の物語に含まれる真理や普遍性、作品により死を乗り越えること、子どもにとっての”こわいもの”のなりたちなどについて書いており、すべてのまなざしがやさしく、総じて読み応えのあるムックになっています。ずっしり。
カエレバに絵本ナビがあればよかったのになあ。
こちらに絵本をメモしておきたいと思います。
紹介し忘れちゃってた先日の『ノラネコぐんだん そらをとぶ』と、すごくおすしの絵がかわいい(かわいい?)『おすしのずかん』がおまけについたkodomoeはこちら。
工藤 ノリコ,大森 裕子 白泉社 2016-07-07