Article
0 comment

ヴィンテージヴァンガード

というお店をご存知でしょうか。
ヴィレッジヴァンガードのアウトレット店で、全395店舗の中で2店舗だけがこのヴィンテージヴァンガードだそうです。
一つがイオンモール名古屋みなと、もう一つがイオンモール常滑にあって、初代である前者に何度かお邪魔したことがあります。

すこうし古いもの、おそらくは他店舗で残ってしまったものが集まっているようで、全ての商品が定価の30%~90%OFFなのと、たまにそれに上乗せしてセールをしているお店です。

時計、文具、おもちゃ、本、CD、洋服や靴、台所用品。物によっては、パッケージがぼろっとしているだけで中身はぴかぴか、そのうえ破格というものもあります。
あと楳図かずお記念切手シート(厚紙ケース入)が半額以下になっていて、切手を…半額以下に…??!と驚愕しながら買ったこともありました。

これは以前購入した渡辺力の腕時計と、シリコンのロボットカップケーキ入れ。

vv2

vv4

vv1

これは新古品の絵本です。
掘っていくとこのくらいきれいなのもあります。
なかなかたのしい。

vv3

上記の「はち」という絵本を描かれた得田之久さんは、虫の本を沢山描かれている方で私はこの本を買ったときに恥ずかしながら初めて知りました。同じ「一生」シリーズのかぶとむし、「くものいえ」「ありのぎょうれつ」もよさそうです。(投稿の最後にメモをのこします)

今回は、

mnktt5

mnktt4

工具系カトラリーを子どもたちに。

mnktt8

BabyBjörn(ベビービョルン)の食器セットを下の子に。
これは型遅れ品のよう、最新のものはカラフルでさらにかわいらしくなっていた!シリコンの劣化かすこし持ち手がぴとぴとしていたけれど、洗うと普通になりました。

img_mjuk-haklapp_large3

ベビービョルンといえばこの(↑)スタイですよね、大変お世話になっております。ということで信頼できそうなので選びました。

mnktt3

チョコレートのピルケース(猫は付属しません)とハイタイドのメモ帳。

mnktt6

夫さんが、HANSAのオランウータンを。購入しました。
お宝探し感のすごくあるお店ですので、お時間あるときにどうぞ。みなとイオンのはじっこです。
みなとイオンにはLEGOショップ(レゴ クリックブリック)もあって、2×4ブロックのキーホルダーに名前を篆刻してくれるサービスがかわいくておすすめです(ブロックと篆刻の色が選べる)。わがやは家族分作ってそれぞれの鞄にぶらさげています。

 

ヴィンテージヴァンガード(アウトレット)
イオンモール名古屋みなと
http://www.village-v.co.jp/shop/list/detail/?code=642
愛知県名古屋市港区品川町2-1-6
イオンモール名古屋みなと3F
10:00 – 22:00
年中無休

Article

読書について.

事情があって小さな頃よく病院の待合室にいたので、
3,4歳のころだったか、そこに置いてあったドラえもんで文字を覚えた。
親の趣味(仕事のためもあったかも)で絵本が沢山あったのも影響して
本を読むのが好きな子どもで、幼稚園の学級文庫は読破し、
小学校では図書館に入り浸り借りて帰って家でも読み、
中学校の図書館はいまいちだったので持参したものをずっと読んでいた。自分の区や隣の区の図書館へ電車で出かけた。
母親もそういうタイプだったらしく、遺伝らしい。
母はいまでも毎週のように最寄りの図書館から本を借りてきて読んでいるようだけれど、
私はいま恥ずかしながら読書ペースはだいぶん落ちてしまった。
いまはロベルト・ボラーニョ『2666』が中断されていていけない、かなり分厚いのに。
あとエリック・マコーマック『隠し部屋を査察して』も途中だけれど、
いしいしんじ 『海と山のピアノ』を買って読みたい気持ちが高まっている。
夫は怪談本の収集家で、おもしろそうなものを沢山買い続けているので
怪談本にも読みたいものが沢山ある。
ふたりとも読むのは遅いのに、よく欲しい本をまとめて購入するので、
積ん読の山が高い。老後の心配は全然いらない感じだ。

よく言われていることだろうけれど、読書には
著者の脳内で展開されたお話を文字を通して自分の脳内に自分なりに展開する、
映像をみるのとはまた違うおもしろさがあると思う。
起こり得ないホラーやファンタジーも可能になるし、
数日間の出来事をじっくり描いているものを数日間かけて読めばその出来事を体験したように感じられる。
映像作品も好きだけれど、自分の想像力をフル回転させるのが(疲れるが)心地よい。
子どもたちにもその楽しさや心地よさはぜひ知ってほしいと思っている。

自分が親に読み聞かせをしてもらうのが好きだったので、自分の子にもしてあげたいと思いつつ、
なかなか夜も朝もばたばたしてしまってその時間を作り出せない。
二人とも放っておくと絵本で遊び出し壊してしまうので注意しつつ、もっと読んであげたい。
とくに最近下の子が読み聞かされるおもしろさに気付いて、読ませようと「はい」と言って本を渡してくるので。

Article

ブング・ジャム『筆箱採集帳』と阿部了/阿部直美『おべんとうの時間』のよさ

人の持ち物をまじまじみるのは楽しいものだ。
無礼にあたることが多いのであまりそうしないけれど、
きっと他人の家の靴箱、箪笥、本棚、鞄や化粧ポーチの中身などなど、
可能であれば持ち主にインタビューしながら
まじまじみることができたら楽しいだろうなと思う人も多いのではないだろうか。

この中で特に好きなもの、こだわっているものはどれ?
機能性重視、おしゃれ度重視、価格重視?
どこで買ったの? どうやって見つけたの?
など、のんびり根掘り葉掘り訊いてみたい。

おそらく、普段使いのものほどその人が表れるから。
おそらく、自分の知らなかったもの、お店、整理方法、意識などがあり、
どんどん自分が拡張されていくような気がするから。
おそらく、その人と近づけるから。あるいは、色々な想像ができて楽しいから。

(だから他人が撮った写真をみるのも好きだ。
必ず、被写体への気持ち あるいは”写真を撮ること”への気持ちや姿勢がどこかに表れているから)

それで、その”人の持ち物をまじまじ拝見したい!”という気持ちを満たしてくれる本が
家には何冊かある。
特に好きなのが、ブング・ジャム「筆箱採集帳」と阿部了/阿部直美「おべんとうの時間」だ。

前者は、
文房具芸人(と自称されてる)の多胡壁氏さん、文具王の高畑正幸さん、
色物文具専門サイト「イロブン」主宰のきだてたくさんの3名からなる文房具マニアユニット”ブング・ジャム”による、
イラストレーター、専門学生、会社員のかたをはじめ
小学生漢字王、保育士、陰陽師、漆芸家、36やscosのオーナーさんなど、59名(現在65名に増えた増補・新装版が出ているもよう)のさまざまな筆箱を中身ごと覗ける一冊。

写真がまず、持ち主のすがたかたちは一切なしで持ち物のみ、白い背景にいさぎよく配されていてとてもよい。
そこにブングジャムの皆さんからの写真へのコメントやインタビュー内容が少し、あとは中身である文房具のデータが小さく並ぶ。

大切に使われるべくして生まれたものが使い込まれて風格を持つケースは、紳士の道具にはよく見られることだが、ごく普通の日用品が酷使され続けた結果、持つに至った説得力にもまた、前者とは異なる魅力がある。

気取らず、それでいて必要なものが詰まっているこのセンス。実用性だけではない、きらりと光る何かがある。早く使って、と今にも踊り出しそうな筆箱である。

など、インタビューの中に混じるコメントにも文房具に耳を澄ませるような愛情が感じられて、うんうん、と思える文章でよい。

後者は、
夫婦である著者のお二人が日本各地へ取材にゆき、基本的に一般の人たち
(職業や年代はさまざま)39名のお弁当とお話をまとめたもの。
元が全日空の機内誌『翼の王国』に連載されていたものなので、
その人のこちらを向いた全身写真が、右頁。
ほぼ実物大かなという大きさの真正面からのおべんとうの写真が、左頁。
めくると、その人のインタビューと食べているところの写真。
という構造で、どんどん並んでいる。
こちらは発言をまとめた文章になっているので、独り言を読んでいるような気持ちにもなるし、おべんとうの直接の話ではなくその人の暮らし方、作ってくれる人との関係、ほかの好きなおかずの話など、人生をちらりと垣間見るような内容で、
食べているところの写真は皆すこし照れくさそうだったり笑っているところがよい。

どちらも、いつみても、どこから読んでも、おもしろい本だ。