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“LA LA LAND”のクライマックスについて

 

※ねたばれなど関係のない映画ではありますけれど、一応ねたばれ的な感想になります

LA LA LAND(『ラ・ラ・ランド』)のクライマックスのところ、
これでもかと続くので私はもうやめてくれ…!と苦しくなった。
ミュージカル(映画)は虚構がすごいから
好きとか嫌いとかあるけれどもともかく、
はじめのシーンは私達の世界と繋がりを持っていて、
はじめのシーンにふさわしくこちらを誘ってのりのりにさせるものだったけれど、
クライマックスはそれまで積んできた話とより増したカラフルさ、わざとらしいセット、絶え間なく続く音楽、笑顔(=幸福!幸福!すべてがうまくいっている!)で虚構味を増した演出になっていて、
ビョークの”Bachelorette”(ミシェル・ゴンドリー)のPVのように
ひとレイヤー向こうに演者がいて明らかに嘘だと分かる、分かるけれども止められないという
妄想・虚構の残酷さが1500人以上を使って撮影されたというあのシーンに集約されていて、
楽しそうだからこそ悲しくて悲しくて、ぜんぜん楽しくなくて、それを乗り越えたうえでのラストシーンのライアン・ゴズリングのほほえみに涙腺決壊した。

デミアン・チャゼル、おそろしい子。
次回作もぜったいみる。